高度経済成長期を迎えた1950年代、大手私鉄各社から競うように高性能電車が続々と登場しました。中でもモノコック構造を応用した卵型の断面形状の超軽量車体と、限界に近い軽量台車を備えるなど、当時の先進技術を随所に採用した東急5000系(初代)は、当時の私鉄高性能電車のエポックメイキング的な車両として人気を博し、丸みを帯びた車体と緑色の車体色から、「青ガエル」の愛称で親しまれ、東急の顔として30年以上活躍を続けました。東急引退後は全国各地の地方私鉄へ譲渡され、高性能化と近代化に大きく貢献しました。本書では5000系および車体をステンレス製に改めた5200系電車の登場時から、引退後の地方私鉄譲渡後の活躍を含め、モデラー視線で各形式や年次による変化を、数々の貴重な写真で詳しく解説していきます。