千葉県の五井~上総中野間39.1kmを結ぶ小湊鐵道は、1925(大正14)年3月の五井~里見間開通より営業運転を開始しました。開業に際しては米国・ボールドウィン社やドイツのコッペル社製などの輸入蒸気機関車を購入し、客車や貨車を牽いて運転を開始しましたが、上総中野まで全通した1928(昭和3)年には早くもガソリンカーを導入、以後旅客輸送はディーゼルカーに転じた後も内燃動車が主力として活躍しています。本書では、開業当初の蒸気機関車や二軸またはボギー式の木造客車に始まり、蒸気動車やガソリンカー、貨車、そして半世紀以上現役を続けている主力のディーゼルカー・キハ200形や近年JRより購入し話題となったキハ40形、さらに観光列車「房総里山トロッコ」に至るまで、創業以来小湊鐵道に在籍したすべての車両について詳しく解説します。
■目次車両編のはじめに
序.車両説明について1.多彩を極めた戦前・戦中期の車両群 1.1 蒸気機関車 1形・3形・4形・5形・11形・B10形ほか1.2 客車 ボギー客車:ホハ1形・ホハ10形・ホロハ1形・ホハ2形ほか二軸客車:ハ1形・ハニ1形・ロ1形・ロハ1形ほか1.3 蒸気動車 キハ1形1.4 気動車 ジハ1形・ジハ10形・ジハ100形・ジハ50形 1.5 貨車(開業時在籍車)2.形式統一を図った戦後の車両 2.1 気動車 キハ41000形・キハ6100形・キハ5800形・キハ200形・キハ40形2.2 房総里山トロッコ DB4・ハフ101・ハテ101・ハテ102・クハ1013.3 貨車(現在籍車) ワフ1・トム10・トム113.小湊鐵道、南総鉄道に関する過去の報告おわりに