新潟交通電車線は、新潟市内の、県庁前駅(後の白山前駅)と、国鉄弥彦線燕駅との間、36.1kmを結んでいた鉄道です。1933(昭和8)年に新潟電鉄として開業しましたが、戦時中の1943(昭和18)年末にバス会社と合併し、新潟交通の電車部門となりました。路線の多くの部分が中ノ口川の堤防に沿って敷かれており、また県庁前付近は併用軌道として道路上を走っていました。1992(平成4)年と1993(平成5)年に路線の両端部分が廃止された後、1999(平成11)年に残る全線が廃止されました。下巻ではこの路線の駅、施設、そして車輌について解説します。