四国・香川県の高松市周辺に3つの路線を持つ高松琴平電気鉄道(琴電)の、創業時から1980年代に導入された吊掛駆動電車までを取り上げる本書、下巻では比較的記憶に新しい1960年代以降の譲渡車両について解説します。終戦直後の貨車までを電車に改造していた混乱期を脱し、阪神や京急など改軌工事の不要な標準軌の大手私鉄からまとまった数の車両が入線することで、琴電の車両近代化は急速に進んでいきました。元阪神の「喫茶店」と呼ばれ親しまれた30型(二代)、元名鉄3700系の1020型、元京急230形の30型(三代)を中心に、元東濃鉄道や元山形交通、元玉野市電など種々雑多な車両の混在が魅力であった当時の吊掛駆動電車について解説します。
目次
下巻のはじめに
7. 1960年代の譲渡車8000型・820型(元豊川鉄道) 850型(元南武鉄道) 20型(元近畿日本鉄道) 950型(元国鉄客車) 30型/50型(元阪神電鉄) 750型(元玉野市電) 1020型(元名古屋鉄道)8. 1970年代の譲渡車 780→860型(元山形交通←西武鉄道) 740→890型(元山形交通←西武鉄道) 70型71・72(元東濃鉄道) 70型73/80型(元東濃鉄道←南武鉄道) 30型(元京浜急行電鉄)9.阪神・三岐からの譲渡車 1050型(元阪神電鉄) 1060型(元阪神電鉄) 1053型(元阪神電鉄) 1013型/1063型(元三岐鉄道)Column 6 琴電における台車改軌についてColumn 7 工場施設の変遷
おわりに