戦後の復興期から高度経済成長期を迎え、京急でも大型の高性能車輌の増備が続くと、230形などの小型車一族は車齢も高く輸送力が見劣りするなどの理由で次第に本線の主力の座を追われていった。しかしまとまった輌数を占めていたことから今後も支線区などの主力として使用すべく、両運転台の片運転台化や室内外の大規模な更新などが行われた。こうして大師・空港線といった支線の主力として活躍してきた230形も1978年を最後に引退、一部は香川県の高松琴平電気鉄道へ譲渡(現在廃車)されたほか、現在でも3輌の静態保存車が残されている。
【目次】
下巻のはじめに...
1.車輌の再編成..
1)小型車の改番..
2)230形の更新工事...
3)塗装の変更...
2.小型車の運用..
1)久里浜線の延長...
2)大師線のダルマ急行...
3)空港線直通運転...
4)大型700(Ⅱ)形の登場..
5)海水浴輸送の援軍..
6)大師線全列車4輌編成運転化...
3.更新工事以降の改造工事...
1)連結器一斉交換...
2)外部標記位置の変更...
3)台車の改造...
4)貨車の牽引...
5)ATSの設置...
6)集電装置...
7)装備されなかった誘導無線装置..
8)制御車から付随車サハ280形への改造...
4.230形の廃車...
1)本線運用からの撤退...
2)空港線の大型車化..
3)大師線の大型車化..
4)230形さよなら列車..
5.譲渡車輌...
1)高松琴平電気鉄道への譲渡..
6.保存・展示車輌...
1)久里浜工場の原形復元車 湘南デ1号...
2)京急ミュージアムの236号..
3)鉄道模型メーカーカトーの268号...
4)京急油壺マリンパークの249・250号...
おわりに...