国鉄の列車近代化・高速化が大きく進められた昭和43年10月ダイヤ改正(通称“ヨンサントオ”)では、貨物列車の高速化も図られた。しかし、当時の貨車のなかには、構造的に高速走行に適さないものも多く残っていた。これらの貨車はヨンサントオ以降、運用が制限されたため、識別する意味で車号記号に「ロ」の符号が冠され、車体には黄色の帯が巻かれた。また、北海道内に運用が限定されたものについては道外禁止」に標記がなされたのである。本書では貨物列車のスピードアップの歴史から、ヨンサントオへの具体的施策、黄帯貨車の改番、標記、分類につづいて各形式を解説する。