『Rail Magazine』で掲載した記事の中から、選りすぐりの記事を収録するとともに、新規記事も含めて構成した『RM Archives』。第1号目は「国鉄型直流電気機関車」をテーマにお届けいたします。
巻頭カラーグラフは、昭和50年代のEF57。EF57は1940(昭和15)~1943(昭和18)年に製造され、東海道本線で特急列車の牽引に活躍しました。その後、1953(昭和28)年から1956(昭和31)年にかけて上越線に活躍の場を移し、1960(昭和35)年には宇都宮運転所に転属して、東北本線上野~黒磯間で客車列車の牽引を担当するようになりました。しかしながら、EF58の転入により徐々に定期列車へ充当される機会が減少し、繁忙期には臨時列車の牽引に活躍しながらも、1977(昭和52)年2月頃に運用を外れて引退となりました。
そのEF57が引退してから今年で40年。当時のEF57の勇姿を貴重なカラー写真で掲載するとともに、EF57のショートヒストリーを収録して、改めてEF57の魅力をお届けいたします。
続いて、EF57とともに根強い人気を誇るのがEF58です。その中でも、製造時よりお召列車の牽引を担う専用機として誕生したEF58 61は別格で、日章旗を掲げてお召列車の先頭に立った華麗な姿は、今でも語り継がれる名シーンです。55年もの間、お召し列車や臨時列車の先頭に立ち続けたEF58 61の活躍を振り返ります。
国鉄型直流電気機関車の中でも、ヘッドマークを掲げてブルートレインの先頭に立ったEF65 500番代(P型)を忘れることはできません。EF60 500番代から受け継いで東京口ブルートレインの牽引を担当したEF65P型の歴史をひも解くとともに、東京口ブルートレインの代名詞でもある寝台特急〈あさかぜ〉、さらにはEF65P型が配置されていた東京機関区のヒストリーなど、往年の東京口ブルートレインにまつわる記事が満載です。
このほか、JR化後におけるEF65形の推移をご紹介するとともに、資料として2003(平成15)年~2005(平成17)年の改正時におけるJR貨物EF64・EF65などの運用表を収録しています。