かつてはトヨタ、日産に続く第三の自動車メーカーとしての地位を築いたが、昨今ではすっかりその存在感を希薄なものとしている。パジェロやランエボの終焉はまるでロウソクの火が消えたかのごとく、パッと辺りを闇に包み、時折三菱のカーディーラーの前を通りかかると、どこか物寂しげでもある。どうしてこうなってしまったのか―、それは自動車業界を取り囲む様々な要因、あるいはユーザーニーズの細分化もあるだろうし、環境問題だって無縁ではない。だがそれ以上に危惧したくなるのが、トヨタや日産、ホンダでも作りえない、かつて多数存在したダイヤのごとく煌めく“元気印の三菱車”の不在である。過去に固執しても意味がないことは重々承知の上だが、今月号では三菱へのエールを込めて、プラモデルとミニカーで熱い三菱車の数々をフラッシュバックしてみたい。