サーファーは旅人だ。波を求めて国内外を飛びまわる。その先にある多様な文化との出会いは、私たちサーファーを成長させてくれる糧となり、人生の宝となる。波、仲間、そして食。すべてがその国や地域ならではの風土と深く結びついているけれど、なかでも食は、極めつけだろう。海あがりの美酒なんていい例だ。東北や北陸では日本酒、九州では焼酎、フランスではワイン、サンディエゴではクラフトビール……その地の気候や風土に適した作物があり、伝統や文化があり、人々に愛されている。そういえば、日本ではつい飲まれがちだったテキーラも(もちろん人による)、メキシコの眩しい太陽の下で飲んだそれは、心地よい熱さだけを残してパッと蒸発してくれたっけ。いつか食をテーマにさまざまな想いを聞き、サーファーの皆さんと話題を共有したいと思ってきた。体づくりと栄養、自然への想い、文化的な探求、純粋な愉しみ。そのどれもが、サーファーらしい好奇心。難しく考えず、楽しくいこう。波乗りも食べることも、私たちの幸せに通じる、とびきりの文化なのだから。60ページにわたる大特集。まずは食を愛するサーファーたちの、とっておきのサーフフードから。
(巻頭特集コンテンツ)僕の、わたしのサーフフードパタゴニアはなぜ食に力を入れるのかバイロンベイのマインドセットと食文化サーファーと食のトリビアサーファー、食にふれる:カリフォルニア編サーファー、食にふれる:日本編
■特別付録RHC Ron Herman カレンダー2023