鉄道模型の車両工作の素材は大きく分けて、プラ・ペーパー・金属の3種に分かれます。その中で長い伝統があり、素材として経年による劣化が少ない点で信頼性があるのが金属による工作です。模型工作で使われる金属は加工性に優れ、かつ模型としての十分な強度があり、安価で手に入るという点から真ちゅうが伝統的に使われています。この真ちゅうを使って車体を組み立てる時の接合方法となるのがハンダ付けです。ハンダ付けは、鉛とスズを主成分とした合金・ハンダをハンダゴテの熱によって溶かし部材と部材を接合するもので、一般的には電線の結線に使われる技法ですが、模型工作の場合、結線のハンダ付けと大きく異なり、模型工作では部材と部材の間にハンダを流すと言い表したほうが分かりやすいでしょう。では“ハンダを流す”ためにはどのような道具を揃え、どのようにハンダゴテを使いまわすのか、そのためのあらゆる工作シーンに対しての技法を解説したのが本書になります。 本書は、2014年に刊行した『鉄道模型 ハンダ付け入門』を基に、2018年の改定を経て、今回『令和新版 鉄道模型ハンダ付け入門』として、2度の改定を経ました。特に従来よりも16ページに渡って記事を追加し、従来は少ないと言われていました、製作実例を2つ追加。巻頭にはハンダ付けによって組み立てられた作品をグラビア的に紹介する記事も収録しています。
【『令和新版 鉄道模型ハンダ付け入門』 目次と内容】■巻頭グラビア「ブラスの魅力」■はじめに■ハンダ付けの 1・2・3 は、クモハの 123 で!!■ステップアップの 3・4・5 は、3450形で!!①道具・材料編○どんな道具がいるの?○キットはどこで売っているの?○どんなメーカーがあるの?②準備編○下準備が成功のカギ③ 基本テク編○「付ける」の不思議○これがハンダ付けの基本!○「点付け」は最良の隠し味○平面と平面を付ける○平面に角棒・L字・コの字のパーツを付ける