1988年に青函トンネルが開通し、天候に左右されずに運行できる北海道への鉄道貨物輸送は増大期を迎えます。一方、リゾートブームに乗って、旅客列車も増発と高速化し、函館~札幌間の列車ダイヤは過密化していきました。そんななか貨物列車の牽引機は、国鉄時代からのDD51 ディーゼル機関車に頼らざる得なく、恒常的な重連運転と老朽化への対応を余儀なくされていたのです。 この問題を解決すべく1992年に開発されたのが新型の電気式ディーゼル機関車DF200形です。様々な運転試験を重ね、2年後に量産機が登場。これによって順次、道内の貨物列車をDF200で置き換えるため増備が重ねられ、最終的には総勢50両のDF200が製造されたました。 この途中には、JR九州に所属し「ななつ星 in 九州」を牽引する7000番代の登場や、東海地方へ転出した200番代も登場しています。 本書ではDF200の登場から現在までを追い、使用線区ごとの列車編成や、今は無き道内の木材チップ輸送や石油輸送も当時の編成を紹介。このほか近年の優等列車の牽引も取り上げます。また、現在までに登場した0番代、50番代、100番代、200番代なども、番代ごとのディテールをはじめ、年代ごとの装備の違いなどもつぶさに追いかけるほか、DF200の中では、少数の901号機、7000号機なども模型的資料となるべく、つぶさに見ていく内容です。
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