今なお、レイル・ファンの心には「国鉄」が火を灯しつづけています。その国鉄の車輛たちが技術的に最もダイナミックな発展を遂げていたのが、昭和43年10月・白紙ダイヤ改正(通称「よん・さん・とお」)の時代。蒸気機関車がまだ各地で活躍する一方で、新技術を盛り込んだ電車・電気機関車が続々と登場していました。定評あるシリーズ「ガイドブック最盛期の国鉄車輌」は、正にこの「よん・さん・とお」の時代の国鉄車輌をカテゴリー別・形式ごとに徹底解説する、車輌ガイドの決定版です。著者は「ガイドブックと言えば」この人・浅原信彦。シリーズ完結となる最新の16巻は、「蒸気機関車」編の4巻目。収録形式はD50・D60・D51・D61・D52(D62)の、形式に「D」がつく制式蒸機のすべて(D62は昭和43年時点で全廃済のため参考記事として収録)。ミカド型およびバークシャー型の軸配置を持つ、主に貨物用として全国で広く活躍した形式です。特に蒸気機関車の代名詞的存在であった「デゴイチ」ことD51形はその膨大なバリエーションの解説に紙幅を費やした決定版的資料となります。解説文だけでなく豊富なグラフ写真も見どころです。「ガイドブック 最盛期の国鉄車輌」は、第1巻の刊行が2004年。実に17年に渡る大シリーズのフィナーレとなります!