本号では、今から30年前、1987(昭和62)年4月1日のJRグループ発足後に登場した機関車を特集します。1989(平成元)年に投入されたEF66 100番代・ED79 50番代・EF81 500番代から新鋭のEH800量産機・HD300 500番代(ともに2014年登場)・DF200 200番代(2016年登場)まで、17形式の新型機関車が新製ないし改造によって登場しています。この30年の間に、EF500やED500といった試作機や除雪用のDD18・DD19などが形式消滅したほか、EF200も次第に輌数を減らしています。そこで、この30年間に登場した機関車全形式について解説を行うほか、異形式重連仕業や牽引試験などの貴重な写真とともにそのあゆみを振り返ります。一般記事●貨物機としては唯一の国鉄特急色機であるEF65形2139号機について、新鶴見機関区にて現車取材を行い、普段は立ち入ることのできない運転台や機械室なども含めて、現状をレポートしています。●誌上グラフ「RM Gallery」では、オレンジ色の103系を題材にした「大阪オレンジループ」と、いすみ鉄道の国鉄型気動車を題材にした「いすみの休日」の2タイトルを収録。撮影者ならではのカメラ・アイをお楽しみください。●東武鉄道でこの夏から〈SL大樹〉として運行開始予定のC11形207号機ですが、同機が国鉄瀬棚線で活躍していた頃のフォト・エッセイを収録します。なお瀬棚線とは、函館本線国縫駅から延びていた約48kmの路線で、国鉄分割民営化を控えた昭和62年3月16日付けで廃止されました。●去る3月4日にJR各社はダイヤ改正を行いました。この改正で車輌や運用にどのような変更が生じたのか、トピックごとに整理します。今月の連載記事●好評をいただいている「続・名峰へのプロローグ」連載第3回目は、「常念岳とクモヤ143」。近年では霜取り列車として湘南色の同車が注目を集めていますが、常念岳のモルゲンロートとクモヤ143とのコラボレーションをお楽しみください。●連載第24回目となる「今日も空鉄」では「飯田線が気になる」と題して、豊橋~豊川間での空撮写真を掲載しています。EF66牽引の長大貨物列車と313系とが豊川橋梁で並走するシーンなど、上空だからこそ見られる情景は模型ファンのみならず必見です。●「ガイドブック 最盛期の国鉄車輌」では、旅客用蒸気機関車C62形の章の第2回目となります。今号では、同形式に施された各種改造や各配置区所での活躍ぶりについて解説しています。 新車紹介記事など●6月17日の運行開始を控えているJR西日本の87系寝台気動車について、特に車内の様子を中心にレポートしています。●そのほか、JR東日本EV-E801系、JR四国2600系特急型気動車、JR九州キハ47形“かわせみ やませみ”、関東鉄道5010形、信楽高原鐵道SKR500形を掲載しています。