レッドゾーンまで一気に吹け上がるツインカムエンジン、その下にエンジンが搭載されていることが俄か信じがたいほど低いエンジンフードを特徴とする近未来的フォルム、そしてF1の復帰。1980年代のホンダの飛躍の記憶はあまりにも鮮明だ。そして迎えた1990年代、ホンダの飛躍はさらに続き、その方向性は二極化する。オデッセイやステップワゴンといったピープルムーバー系が市民権を得る一方で、NSXに端を発したスポーツ路線はさらに過激さを増し、サーキット走行上等の辛口ライン、『タイプR』を産み出すことになる。パッセンジャーが辟易するような固いサスペンションもまた魅力のうち、オーナーはいつでもレーサー気分を味わうことができた。自動車の白物家電化が危惧されて久しい昨今ではあるが、その対極にあるタイプRの血統が、今なお受け継がれているという事実を心から嬉しく思う。
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など