黒澤明監督の映画『椿三十郎』で、入江たか子扮する奥方が諭すように言う言葉がある。「本当に良い刀は鞘に入っているものですよ」。三船敏郎演ずる三十郎が、いつも抜き身のようにギラギラしているのを咎めての言葉だ。もっと遡れば、『忠臣蔵』の大石内蔵助は主君の仇討ちを控えて敵を欺くために遊興三昧の日々を送り、「昼行燈」を演じ続けた。ことほどさように、『能ある鷹は爪を隠す」といった存在は我々を納得させる、あるいは魅了するものだ。自動車で言えば、「羊の皮を被った狼」という言葉で形容されるような、4ドアセダンをベースにした高性能車がそれにあたるだろう。我が国ではまさにスカイラインGT-BやGT-Rがそうしたクルマの代表格だが、海の向こうにもBMWやメルセデスの一見地味なハイパフォーマンスモデルなど、様々な狼がいる。今回は、そんな狼たちを模型で楽しんでみよう。その他のコンテンツ・京商ミニカー25周年 京商とミニカーの四半世紀・注目のプラモデル「今月の一台」 アオシマ クラウン・ロイヤルサルーン改パトカー・国産チューンド系ミニカーの先駆者 イグニッションモデル最新情報・DESKTOP MOTOR SHOW オートモデラーの集いin横浜ほか